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郷原漆器作家 高月 国光

高月 国光   作家一覧へ戻る
高月 国光
こうげいSAKKAOの郷原漆器は高月さんとの共同デザインの下に地元、蒜山のみなさんが協力して製作されています。現在、受注後の製作となるために、注文から約6ヶ月のお時間を頂戴するようになっております。

高月 国光(たかつき くにみつ)

     1976年 倉敷市生まれ。
     「石川県挽物轆轤技術研究所」で4年間修行
     2003年6月から真庭市蒜山に居を移し、郷原漆器の木地師となる。
     現在、「郷原漆器の館」 館長

     2007年 欅造盆  日本工芸会中国支部50周年記念展 五十周年記念特別賞
     2008年 栃造盛器 第51回日本伝統工芸展中国支部展 岡山県知事賞
           近い将来、岡山県の文化向上に貢献が期待できるとして福武文化奨励賞


       郷原漆器の館

カフェオレボウル マロン

カフェオレボウル ブロカント

カフェオレボウル  ノワール

 

郷原漆器について

   「郷原」とは岡山県真庭市蒜山西茅部の郷原地区で、「郷原漆器」は約600年の歴史がある
岡山県を代表する漆器です。大山道を行き交う人々の人気を集めましたが、昭和10年代の戦乱
期に漆の入手が困難になったために次第に衰退し、終戦を境として途絶えてしまいました。
   やがて世の中が落ち着き、「郷原漆器」の復興を望む声が高まり、平成元年から岡山県郷土
文化財団のもとに地元有志によってその取り組みが始まりました。
   現在の「郷原漆器」は、昔ながらに地元蒜山で育った山栗の木を輪切りにして生木のままで
挽き、後で乾燥させるという技法によって木地をつくり、漆を塗り上げています。

   平成4年11月には「岡山県郷土伝統的工芸品」の指定を受け、同8年4月には生産拠点となる
「郷原漆器の館」が完成しました。また、平成18年3月には、その技術が「岡山県指定重要無形
民俗文化財」に指定されました。

                                      (「郷原漆器」のしおりより抜粋)

   岡山県南ではあまり知られていなかった郷原漆器ですが、これはもともと大山道という山陰方面が市場とされていたためかもしれません。。『美作勝山藩史稿』(慶応元年=1865)には、一年間に椀や木皿など約2000丸(1丸は200個なので40万個になる)を生産し、莫大な収益を得ていたことが記されています。勝山で見た昔の漆器には美しい蒔絵も施されていました。
   現在の郷原漆器の特徴である木目は次のような過程から生まれたといえます。
   「郷原漆器の特徴は、地元に自生するヤマグリの木を素材として用いること。そして、生木のまま輪切りにして、すぐに年輪を中心に木地挽きをすることだ。 他の生産地が木の乾燥を待ってするのに対して、大変効率の良いやり方といえる。割れたり変形したりするのではないかと考えられているが、実際には木は年輪を中心に縮むため、年輪の芯を中心に作る郷原漆器は形がゆがむことはない。郷原漆器では木地挽きした後に乾燥させている。」
    そして、「木地固めには、昔は柿渋を使っていたが、今ではより丈夫になるよう生漆をそのまま使い、たっぷりと吸わせている。また椀の底に年輪の芯の部分があるので、丈夫にするため、昔はしていなかった布貼をしている。下地は、昔は柿渋にヤマギリ炭の粉末を使ったが、今では生漆に砥の粉と地の粉を使って3〜4回くり返して塗り、強い下地を作っている。
  漆塗も、昔は上等品は二度以上塗ったが、普通は一度塗りであった。また、木目を出すことは良しとされなかったので、真黒や真赤に塗られ木目は見えないようにしていた。それに対して復活した郷原漆器では、内側を3回塗り(下塗り、中塗り、上塗り)、外側は木目を生かした拭き漆をする。拭き漆は、生漆を塗っては拭き取る作業をくり返す方法で、だいたい7回くり返している。その間には2〜3回磨く作業も行う。
  このように、復活した郷原漆器は、昔の郷原漆器そのままではなく、素材であるクリの木の味を生かして、現代の暮らしにあった新しい工夫を加えたものになっている。」
                              (平成19年度岡山県立図書館
                            第7回ビジネス支援セミナー図書館活用講座

                                 「伝統文化の復興と地域の活性化」より引用)

    こうげいSAKKAOでは、図らずも昔のスタイルの木目が見えないように塗った椀を扱っています。 これは私たちの好みだったわけですが、郷原漆器は今後もいろいろな試行錯誤を通して、新しい 道を切り拓いていくのだと思います。
     現在、漆は中国産のものを使用していますが、徐々に地元産の漆も増えていくことでしょう。ただし、これにはかなりの時間が費やされるかもしれません。また、中国産の漆が悪いわけでは決してありません。面白いことに、緯度が違うと自ずと漆の性質(粘り気など)が変わり、東南アジアのものは粘度が強いとされています。漆はかぶれるのではないかという心配をされる方がいらっしゃいますが、これは完全に乾いていない場合に起こることで、製品化したものでかぶれることはありません。
    「郷原漆器の館」では館長の高月さんをはじめ、その師匠であり続ける徳山さん、地元の主婦の方々が蒜山の雄大な自然に囲まれて製作に励んでおられます。一度途絶えてしまった技術や生産ラインを復活させるにはいろいろ大変なこともあるようですが、見るかぎりではみなさん漆器の奥深さに魅せられているようです。「少しでも時間があるとここに来ています」というお話も伺い、作り手の幸せな一面を感じました。
    蒔絵のような高度な技術はありませんが、今後も 基本の技術から離れずに、心豊かな食卓を演出するうつわづくりを積極的に地道に続けていくことを希望しています。



郷原漆器の取り扱いについて                       

     電子レンジでのご使用はお避けください。
     お手入れは難しくはありません。ただ、たわしのご使用は避けてください。手洗いが望ましいですが、忙しい時などは、食器洗浄機にかけても大丈夫です。毎日の使用で漆は艶を増していきます。これも漆器の大きな楽しみのひとつです。なるべく箱にしまわずに、いつも食器棚に並べて使ってください。
    尚、補修が必要になった場合は有償で承りますので、お問い合わせください。

 


Gobara Shikki

 Gobara is one small area of Hiruzen region located in about 100km north far from
Okayama-city.
 Gobara Shikki was born 600 years ago in that small village Gobara, and because of its strongness and cheapness, Gobara Shikki had been used regulary by many people.
 But, from the beginning of the World War II, it became difficult to get laquar, and worse still, many Japanese were sent to that war. Then gradually Gobara Shikki became ruined.
 Then the time began to settle down after that war, and many people wished to revive Gobara Shikki heartly.
 In 1989, some of the people of that district began to revive Gobara Shikki under the guidance of Okayama Prefecture Folk Cultural Foundation.
 And now we are very proud of introduce you this special products of Okayama Prefecture, new born Gobara Shikki.

 

Handle with care
 ・Don’t use microwave oven
 ・Use soft sponge with kitchen detergent
 ・Please use everyday and the colour of Gobara Shikki will grow more deeply.
 ・When it discolours , it is possible to be repaired.

          
                

   根来(朱)
               SAKKAO郷原漆器 飯椀と汁椀 
                  曙(黒) 

      

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